こんにちわ
近畿在住時に仏像鑑賞にハマってから、【ブッダ巡礼】が趣味のひとつになったうめじろうです!
本物の仏像を直に鑑賞すると、本や雑誌、映像等で観ていた時とは違って断然その世界観に酔いしれてしまいます!
仏像から発せられるオーラーといいますか・・その醸し出す世界観に一気に虜になってしまいました
今回はそんな仏像鑑賞の手引きの一環として、仏像の「4つのグループ」について一緒に学んでいきたいと思います(^^)
仏像ビギナーの方のご参考になれば幸いです!
仏像の4つの基本グループ

仏像は「如来」「菩薩」「明王」「天部」と大きく4つのグループに分けられます
そしてそれぞれに役割と得意分野を持ち、様々な形で人々を救済してくれます
それではそれぞれのグループの仏像について見ていきましょう
1.「如来」
尊い悟りを開いたブッダのトップ
仏教の開祖であるお釈迦様をモデルにした釈迦如来が仏像のはじまりです
元々は仏像と言ったら釈迦如来像のことだったそうです
紀元前5世紀頃にインドで生まれたお釈迦様(ゴータマ・シッダールタ)は、若い頃に厳しい修行を積み35歳8か月で悟りを開きました

心学研究家・小林正観さんによると、修行中にその考え方の相違から仲間と袂を分かち別々の場所で修行を続けていたお釈迦様は、あるとき「悟った」と立ち上がり別の場所で瞑想をしていた仲間の元へ行ったんだそうです
すると修行仲間たちは「どうしたんだい、ゴータマくん」と言ったのに対し、お釈迦様がその悟りを話したその瞬間に
いままで同目線で話していた修行仲間たちは居住まいを正し、「私達は今この瞬間から、あなたを師として付いていきます」と言ったんだそうです
その悟りの内容とはどういったものだったのか
それは、
私達が今この瞬間まで生きてきたこと、生きていることにおいて
自分の努力や才能や頑張りによって、この人生がつくられていることは何一つない
と言ったんだそうです
私の存在の全て100%は、
目の前にいる家族・友人・知人・もの・事象、そして神・仏によってのみ存在している
というのがお釈迦様の悟りでした
これはすごい話ですよね・・(゚Д゚;)
人間・・少なからずとも自分の努力、頑張りなどによって今の自分の人生を切り開き築いてきたと思いたいものかと思いますが・・
それが100%ない、というのですから(゚Д゚;)
じゃあ、私達はその人生において・・自分の努力や頑張りによって望む状態になれないのか?
それは、なれるかも知れないし、なれないかもしれない、が答えです・・・
どっちにしろ、なったにしろなれなかったにしろ・・それ全て「自分のせい(力)によるものじゃない」というのがこの悟りです
それ全て、目の前の人・もの・こと・事象・神・仏・精霊・守護霊・自分の肉体によるものだ、ということです
じゃあこの人生で自分で出来ることは何一つないのか?
たったひとつだけ自分の想いによって出来ることがあります
それが「感謝すること」
それだけは、自分がしないと出来ないことであり
自分の想いで出来ることなのです
私のこの人生が、私以外の100%全ての外側によって成り立っているのならば
その私の外側のもの・事・事象・神仏に感謝して生きていれば最も効率の良い人生が歩める、と言うことが出来そうです!
また、このお釈迦様が悟りを開いた35歳8か月から「358の数字の不思議」にも通じている、というお話も有名です
話が逸れましたが・・・
お釈迦様は「どうすれば人間として正しい生活が出来るか」「苦しみから逃れられるか」を弟子たちに説いたとされ、その内容が経典として受け継がれてきました
ここでもうひとつ重要な点が、その経典とは、文字で残されたお経というものはお釈迦様ご自身が書いたり残されたりしたものでは無く、全て弟子たちが書き残したもの、ということです
お釈迦様の教えは全て「口伝」であり、お釈迦様は常にご自身が実践者であったということです
そんなお釈迦様をモデルにした仏像が「釈迦如来」です
やがて仏教が広まるにつれて、「阿弥陀如来」や「薬師如来」などの如来も登場してきました
如来は薄い袈裟をまとっただけのシンプルな装いが特徴です
尊い悟りを開いた「如来」は、仏像界のトップにランク付けされる仏像です
代表的な如来
・「釈迦如来」・・・仏教の開祖で実在したブッダ、全ての仏像のはじまり
・「阿弥陀如来」・・・亡くなった人を清らかな世界、極楽浄土へ導いてくれる
・「薬師如来」・・・薬壺を持ち、病気に苦しむ人を救済してくれる
・「大日如来」・・・森羅万象を包み込む密教の教主
・「盧舎那仏」・・・宇宙の中心から太陽のようにあらゆる世界を輝き照らす
・「弥勒如来」・・・釈迦に次いで仏になることが約束されている、衆生を救済する未来仏

2.「菩薩」
仏のランクで2番目に位置するのが「菩薩」
将来、如来になることが約束されている仏様で「現在修行中」の仏様です
修行をしながら願いを叶え救いの手を差し伸べてくれる

代表的な「菩薩」
・「観音菩薩」(聖観音菩薩)・・・人間の姿の観音様で苦しみから私達を救ってくれる
・「十一面観音菩薩」・・・11の顔をもち、あらゆる人々に救済の目を向ける
・「千手観音菩薩」・・・多くの手・目をもって人々を救済する
・「如意輪観音菩薩」・・・煩悩を打ち砕く輪宝を持ち、願いを叶える如意宝珠を持つ
・「馬頭観音菩薩」・・・牛馬の息災と旅の安全を守る、動物の供養を意味する説もある
・「准胝観音菩薩」・・・子宝・安産を祈る菩薩の母
・「普賢菩薩」・・・釈迦如来の脇侍をつとめる
・「地蔵菩薩」・・・僧侶の姿で地獄に落ちた人々を救う
・「文殊菩薩」・・・経典を持ち、知恵を司る
・「弥勒菩薩」・・・釈迦の次に如来になる菩薩、56億7千万年後に地上に降臨し衆生を救うとされている仏様

3.「明王」
密教の中心となる仏は大日如来ですが、その命を受けて現れた仏
如来や菩薩でも救えない人々を真理へ導いてくれる仏
特徴はそのほとんどが憤怒の表情をしていることです
いまだに真理に向かわない民衆に対して仏教に帰依させんと睨みをきかせ、仏の教えを踏みにじっている悪に対して怒っているという説もあります
厳しく激しい怒りをあらわにし、仏教を外敵から守る強力なブッダです

代表的な「明王」
・「不動明王」・・・如来の教えが届かない人々を救う為に憤怒の表情で導く
・「愛染明王」・・・愛欲に悩む心の救世主、全身真紅な姿が印象的
・「孔雀明王」・・・毒蛇を食べる孔雀を神格化した仏で孔雀に跨っている、恐怖や苦しみ痛みを食べてくれる
・「五大明王」・・・不動明王を中心に、東に「降三世明王」西に「大威徳明王」南に「軍茶利明王」北に「金剛夜叉明王」を配置し、憤怒の表情で如来に従わないものたちを懲らしめる
4.「天部」
仏教が成立する前からインドにあった神々を仏教の守護神としたもので、「天」ともいう
「天部」の役割は大きく2つに分れ、鎧や兜を身に着け武器を持った天部は仏を守るガードマン、女性の天部は人々に豊かな恵みをもたらす存在です
如来をはじめ、菩薩、明王をガードする役割にて、仏像ランクでは4番目に位置します

代表的な「天部」
・「梵天」・・・釈迦の修行を助けた守護神、インドの「梵語」を生んだ創造神でヒンデゥー教の最高神のひとつ
・「帝釈天」・・・梵天と並ぶ仏法の守護神、釈迦や菩薩を守護する最強戦士
・「吉祥天」・・・美しい天女の姿で美と繁栄の女神、幸福と富をもらたす
・「弁財天」・・・学問・芸術の神から福徳神へと変身
・「十二神将」・・・薬師如来を守る専属の12人の武将
・「四天王」・・・帝釈天に仕え、東西南北の四方に位置し仏法を守護する、東に「持国天」西に「広目天」南に「増長天」北に「多聞天」
・「毘沙門天」・・・四天王の中の多聞天が「ソロ活動」する時の天

おわりに
今回は仏像の4つの基本グループをみてきました
私的にはブッダ鑑賞は純粋に右脳で感じる鑑賞で良いと思ってはおりますが^^;
多少なりともその種類を知ると仏像鑑賞の面白さが俄然高まるかと思います
仏像鑑賞時に、このブッダはどのグループに属している仏様でどんな役割を担っている、と思いながら観るとよりその深みに触れる事が出来るかも知れませんね(^^)
「ブッダ巡礼」を通じて、この国のとてつもない歴史に触れれるひとときは非常に幸福なことだと思います
皆さまも心と向き合う「ブッダ巡礼」の度に出掛けてみては、いかがでしょうか
最後までお読みいただきありがとうございました
感謝してます
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