こんばんわー
うめじろうの新たなるアクティビティ【ブッダ巡礼】。
今回は仏像界の2Wayプレーヤー、否、3Way4Way?なマルチな活躍をする「毘沙門天」に会いに、京都は鞍馬山を訪れました(^^)
叡山電鉄鞍馬線と鞍馬駅の天狗のモニュメント
叡山電鉄鞍馬線に乗り、終点の鞍馬駅で下車。出町柳⇔鞍馬430円、約30分での到着です!
京都駅から出町柳までは先日ご案内した「京都市バスの乗り方」にて、京都駅前(中央口)のバスターミナルA2乗り場から4系統のバス(上賀茂神社方面へ行くバス)で行けます。
出町柳に着いたら叡山電鉄に乗車し、鞍馬行きに乗りましょう。終点まで乗ります(^^)
鞍馬駅に到着です!
大きな鉄道の駅とは違って、趣がありますねー(^^)
そして駅前に設置されているこちらが、かの有名な鞍馬天狗のモニュメントですね!
老朽化等により鼻が折れてしまったとかで・・こちらが新たに修復された天狗でしょうか。
鼻、長っっ!!笑
参道をゆくと仁王門が見えてきました!
ケーブルカー「牛若號Ⅳ」に乗って本殿へ
「愛山費」として300円お支払いし、本殿を目指して山を登るのですが・・・
登山とか・・そういうのダメな私のような人の為に??ケーブルカーがありました^^;!
せっかくだからケーブルカー、乗ってみたいと思います・・!(せっかくなら歩けば・・?笑)
健脚の方や火祭りで有名な由岐神社も参拝しつつ登る方は左側の坂を歩いて上がります。
帰路を歩いてみましたけど・・下りでも結構キツかったので・・登りはなかなかなもんだと思います・・^^;
ご年配の方も多く、頭が下がる思いでした・・・。
ケーブルカーは寄進として200円をお支払いします。
「牛若號Ⅳ」の乗りこんで、いざ山の上へ!
「義経伝説」で有名な牛若丸は鞍馬の天狗に武芸を教わったという伝説が残っているようですね。
この後訪れる「霊宝殿」には、天狗から剣術を習った義経が免許皆伝を受ける場面を描いたものとされる「牛若丸天狗図絵馬」が展示されていました。面白いですね。
奥の院には「義経堂」もあり、奥州平泉で亡くなった(とされる)義経が祀られています。幼少期を過ごした鞍馬山にて安らかに眠っていると伝承されていました。
出発進行!
と、思ったら・・ほんの僅かで早到着^^;!一瞬です・・笑
多宝塔駅から参道を歩いて本殿まで登ります。
私的にはここからも結構登るやん・・と思いましたが・・・そう考えると下から登って来るなんてすごいなと・・・。(どんだけヘタレやねん・・^^;)
参道沿いに続く赤い灯籠が、山の緑に非常に映えます(^^)
まさに日本の美、という感じですね!
宇宙のエネルギーと一体化するパワースポット
ようやく本殿に到着いたしました!
下から歩いて来られた方は、さぞ達成感があるのでしょうね^^;!笑
本殿正面の舞台からは遠く山並みが眺望出来ます。あれは比叡山でしょうか?
ここまで登って来たのも手伝って、非常に清々しい気分ですねー!
思わず深呼吸したくなっちゃいます(^^)ふうー・・・。
本殿正面では有名なパワースポット?の「金剛床」があり、多くの人がそこで祈りを捧げパワーをもらうべく行列をなして順番待ちをしておられました・・。
なんでも、ご本尊の「尊天」=この世に存在する全てのエネルギーを意味するものだそうで、その宇宙エネルギーと一体化する場が「金剛床」なのだとか・・(゜゜)
丸く敷かれた床の中央には△の石がはめ込まれており、そこは踏んではいけない?とかで・・皆さん、その前めで進み手を合わせ祈りを捧げられておられました。
祈りを捧げた後にはくるりとこちらを振り返り、本殿バックにポーズを決めて記念撮影!というのが一連のルーティーンのようで^^;最初は私も列に並んでみたものの・・・なんだか自分のやる事とは・・ちょいちゃうな・・という思いに駆られ列を離脱してしまいました・・^^;
パワーを貰い損ねてしまったでしょうか・・・笑
さて、いよいよ奥の院へと歩を進め、目的の「霊宝殿」へ向かいます!
ちなみに、ここから歩いて貴船神社に参るのが一連の観光パターンのようになっているようですが、今回私は行きませんでした。
私の目的はあくまで【ブッダ巡礼】^^;笑
霊宝殿で国宝の「毘沙門天立像」に会う!
鬱蒼とした山の中に「霊宝殿」(鞍馬山博物館)はありました・・。
開館時間 9:00~16:00
入館料 200円
休館日 月曜(冬季12/12~2月末)
1階は「鞍馬山自然科学博物宛展示室」ということで、鉱石とか地質とかブラタモ的な要素の展示がされており、これも興味深いものでした。
そして2階では義経伝説にまつわる展示がされており、これまた興味深い!じっくり見てたら時間がいくらあっても足りないくらいの「義経伝説」です!
そしてそして・・!
いよいよ3階がお目当ての「仏像奉安室」。
今回も、ヤバい国宝にお目にかかります!!
キターっ!!
でました!国宝「毘沙門天立像」!!
これです!こちらの毘沙門天に会いに来ました・・!
「四天王」の一人、多聞天は「四天王」というグループを離れてソロ活動をする時には「毘沙門天」と名を変えるのです・・!へえ~!ですよね!
四天王像と言えば多くの方が奈良の「東大寺ミュージアム」で国宝の四天王像をご覧になられているかと思いますが、おさらいをしておきますと
東を守護→持国天
南を守護→増長天
西を守護→広目天
北を守護→多聞天
という、仏像グループで分けると「天部」の仏像さまですね。
そんな四天王で北を守護する多聞天は、「ソロ活動」として「毘沙門天」の名で、京都の北に位置する鞍馬寺から南に広がる京の街を守っているのです。
宝亀元年(770)に鑑真和上の弟子「鑑禎上人」がこの地に毘沙門天を祀ったのが鞍馬寺のはじまりとされています。
伽藍が建立されたのは延暦15年(796)年ということなので、794年の平安遷都とほぼ時を重ねていますね・・。
つまるところ平安京という新都の北を守る役割を果たすことになった鞍馬寺ですが、こうしたことから国と人々を守る毘沙門天信仰の本拠地として崇められるようになり、平安時代には毘沙門天信仰が流行しました。
鞍馬寺の毘沙門天は、その左手をおでこにかざすようにして、遠く京の街を監視しているような所作であります。
眉間にシワを寄せ、しかめっ面で遠くを見渡すその姿はとても珍しく感じました・・。
本来この左手には、通常通り宝塔を掲げていたらしいのですが・・・どうやら京都の街を北から守護するという信仰から、この手の形に補作されたという説もあるようです。
その表情と共に、珍しい所作に見入ってしまう仏像です・・!いや~・・素晴らしい・・。
ソロ活動で「毘沙門天」となった多聞天は(ややこしいな・・^^;)戦いの神としても崇められるようになり、戦国武将の一人、かの上杉謙信も激烈に毘沙門天を信仰した事で有名です。
戦の時に用いた旗には「毘」の文字を掲げ、自らを毘沙門天の生まれ変わりと称していたとか。
そんな毘沙門天は福徳の神・戦いの神・鎮護国家の神など、どんどん役割が増えていって、ついには「七福神」のメンバーにもなったという・・^^;
2Wayどころか、3Way、4Wayプレーヤーとして今の芸能界で言えば「超売れっ子」ということになりましょうかね・・^^;笑
そして毘沙門天の両脇には、吉祥天立像、善膩師童子立像(いずれも国宝)を従えており、これを毘沙門天の妻子とする説もあるそうなんです・・!
これまたへえ~!ですよね・・!
さらには重文の「兜跋毘沙門天立像」!これがまた、変わってるんです・・!
上の鞍馬寺HPの写真の真ん中の像なんですが、こういう真っ直ぐな仁王立ちってのも珍しくないですか・・?
そう、まるで昔演歌歌手とかが、ステージの下から湧いて上がるように登場するやつあったじゃないですか^^;まるであれっぽい・・笑
そう思ったら正にその通りで・・!
昔、国が的に脅かされた時、天女と2鬼に支えられた兜跋毘沙門天が地中から出現し敵を追い散らした、という伝説に基いて造られた像のようなんです・・(゜゜)
なるほど、そう聞いて再度見直すと地中からゴゴゴゴッ、と湧いて出てきた様子に見えますね・・!
また、その腕に注目してみてください。「海老籠」と呼ばれる防具を身にまとっています・・。
まさに海老の腹のような防具で・・見ようによってはちょっと気味悪くも感じますが^^;これまた珍しいですね~・・・こんなの初めてみました・・!
更には鎌倉時代の作という「聖観音菩薩立像」(重文)等も安置されており、そのほっそりとした佇まいから何とも言いようのない雰囲気を醸し出していました・・・。
驚くべくはあれだけ電車~門前~ケーブルカー~本殿まで観光客に賑わっていたにも関わらず、ここは見学者が非常に少なかったことです・・。
【ブッダ巡礼】の為にここを訪れた私としては、ここを見ずして・・この国宝を拝まずしてどうすんだ・・?くらいのものでして^^;まあ、人の趣向というのは千差万別なんだなあと改めて思いました・・笑
歩いて下山「由岐神社」に参拝
やはり事前に少しでもいいからちょっとした知識を入れてから行くのが大切だと改めて思いますねー。
同じ観るにしても、何も知識を持たずに見たらふうん・・で終わるものが、ちょっとしたウンチクで「へえ~~!!」になりますからね(^^)
帰りはケーブルカーに乗らず、歩いて下山しました^^;よくみんなこんなん登るよね・・!笑
下山途中で由岐神社に寄ります。
いやはや・・・すごい雰囲気ありますね・・・。
歴史の堆積と言いますか・・・その物言わぬ佇まいから・・めちゃめちゃ説教されているような気分になります・・・。
「金剛床」ではパワーをいただけなかったので・・・大杉に願いを^^;・・。合掌ー。
名物「牛若餅」がめちゃ美味!
さて、下山して参道まで戻ると・・
そうそう・・さっき来る時に気になっていた角の饅頭屋さんがあったんですよね・・!
名物「牛若餅」140円。
こりゃあねえ・・歴史ファンとしては牛若丸、食べておかねばいかんでしょう・・^^;!
すみませ~ん、ひとつ、ください~。
老いも若きも皆、結構ひとつずつ買ってます。その場で食べるから、一個なんでしょうかね(^^)
じゃじゃーん♪
山歩いたから(ケーブル乗ったやん・・笑)お腹も空き空きなんで・・美味しそう~(#^.^#)
いただきま~す!
んんん~~~♡うまあ(#^.^#)
歩いた身体と感動した心に沁み入る味わいです!美味しい~!
さいごに
ちなみにこちらのお店、「多聞堂」(#^.^#)!!
いや~素晴らしいですねー笑
今回の私の【ブッダ巡礼】的にいくとですね、牛若餅と他のお餅とをセットしたグループで「多門堂セット」、牛若餅ソロに特化した詰め合わせを「毘沙門天セット」でいってはいかがでしょうか(^^)笑
と、いうことで、今回の【ブッダ巡礼】
「鞍馬寺の毘沙門天に会いに行く」お付き合いいただきありがとうございました。
ぜひ皆様も、仏像をテーマに社寺巡りをされてみてはいかがでしょうか(^^)
@2022京都